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山梨大学附属病院 遠隔画像診断センター
Japan Remote Image Diagnosis Center (JRIDC)
Department of Diagnostic Radiology, University of Yamanashi Hospital

JRIDCは画像診断の専門家である日本の放射線科医が、世界中の医療機関に向けて遠隔画像診断サービスを提供する医療支援組織です
CTやMRIなどの画像検査が実施されていても、適切な診断を担う専門医が不足している地域は世界中に存在します。私たちは、そうした地域に対して日本の高水準な診断技術を届けることで、グローバルな医療の質の向上に貢献しています。
山梨大学附属病院 放射線診断科の医師をはじめとする専門チームが、正確かつ迅速な遠隔診断を提供し、必要に応じて日本国内の専門医療機関での治療提案も行っています。

私たちは専門医として厳格なトレーニングと試験を経て専門医資格を取得し、その後も1日数十件のCT・MRIを読影し続けることで、常に診断精度を高めています。
この積み重ねにより、日本の放射線診断力は世界でもトップクラスと評価されており、実際に海外の検査で見逃された腫瘍を数多く発見してきた実績もあります。

病変を検出したあとの診断精度もまた、非常に重要です。誤った診断は、治療機会の逸失や、不要な手術といった深刻な結果を招く可能性があります。

  • 良性の肺結節をがんと誤診すると、不必要な肺の切除が行われることがあります。
  • 小さな膵がんを局所萎縮と誤診すると、急速に進行するがんへの治療機会を逃します。
  • 血管に及んだがんを見逃すと、手術中に致命的な出血リスクが生じます。
  • 骨の腫瘍を外傷による骨折と誤診すれば、腫瘍が進行し脊髄を損傷することがあります。
  • 肺・腹部・脳にまたがる複数の病変が、実は1つの疾患(リンパ腫や膠原病など)であることも。こうした統合診断ができなければ、適切な治療にたどり着けません。

どれほど高度な検査機器を使っても、その画像を正確に読み解く専門家の目がなければ、真に意味のある医療は実現できません。私たちは、「見逃さない」「誤診しない」を徹底することで、受診者の健康と未来を守っています。画像診断の真の価値は、「安心」の提供にあります。その裏には、日々積み上げられた私たち放射線科医の技術と責任感があるのです。